It becoms wings2

「へえ、これ英二が歌っているんだ?」
「そう……」
「…………」
「何で、遊裏が嬉しそうな表情するの?」
「……いや、済まない。ただ、やっぱり克也と声が似てると思ってな」
「そうなんだよね。今度、克也にこの歌、歌ってもらえば?」
「…………英二には凄く似合う歌だが、克也にはあんまり似合わない歌だと思わないか?」
「……………そうかな?」
「だと思うぞ?」
「……そうだね」

「何の話してんだよ?」
「……あああ;;; 克也。早かったな」
「早いも何も。そこでジュース買ってただけじゃん」
「後ね、ホットドッグとね、サンドイッチも買って来たよん♪」
「……ありがとう。克也、英二」
「じゃあ、向こうで食べよう」
「ああ、そうだな」
「って、おチビちゃん……何で遊裏ちゃんの手を引いて行くの?」

「遊裏と二人きりで話したいことがあるの! 英二と克也は少し後から来て!」
「……何それ? リョーマ! 二人で内緒話なんてズルイズルイ!」
「英二……恥ずかしいから駄々捏ねるの止めろ……」
「克っちゃん先輩は、イヤじゃないの?」
「? 何が?」
「何がって……」
「仲良くて微笑ましくて良いじゃないか?」
「………………悔しい」
「は?」
「克っちゃん先輩、大人過ぎる! 悔しい」
「って! こら、英二!! 人の足蹴ってくヤツがあるか!!」
「べーっだ! オレ、克っちゃん先輩みたいに大人じゃないもん!」
「あのなぁ……だからってしつこくすると、リョーマに嫌われるぞ?」
「……(ギクっ)そう、思う?」
「思う思う」
「……ちぇー嫌われたくないから我慢するけど……何話してんだろう?」
「まあ、大体判るけどな」
「へ? そうなの?」
「……判んない、お前が【まだまだだね】なんだよ」
「どう言う意味だよ? 克っちゃん先輩〜!?」
「内緒だ」
「あああもう! みんなキライだーーーーーっ!」